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zoom RSS 『Red Road』 アンドレア・アーノルド監督 その1

<<   作成日時 : 2010/04/18 02:19   >>

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ちょっと更新しない間に、カンヌ映画祭のコンペ作品が発表されましたね。日本からも北野監督が選ばれて話題になっています(´∀`* 今回はそのカンヌで、4年前に審査員賞を受賞した映画『Red Road』を紹介。監督は本作が初の長編作品で、去年の『Fish Tank』でも同賞を受賞したアンドレア・アーノルド監督。

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『Red Road』(2006)

監督/脚本 アンドレア・アーノルド

出演 ケイト・ディッキー・・・ジャッキー
    トニー・カラン・・・クライド

制作 イギリス・デンマーク
受賞歴 2006年カンヌ映画祭 審査員賞
     2006年英インディペンデント・フィルムアワード 男優賞・女優賞ほか

◎ひとこと解説
 アカデミー賞短編映画部門で受賞経験のある、アンドレア・アーノルド監督の長編初監督作品。ラース・フォン・トリアー率いるZentropaの「Advance Party」という、同じキャラクターを用いて異なる監督が作品を作るというプロジェクトの最初の作品でもある。

◎あらすじ
 ジャッキーは、防犯カメラのオペレーターとしてグラスゴーで働いている。彼女は毎日、小さなモニターから人々の生活を見つめ、それを守っているのだ。そんなある日、ジャッキーはモニターの中にある男の姿を発見する――それは彼女が二度と見ることはないと、見たくないと思っていた男だった。

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◎感想
 カンヌ映画祭の最高賞は、ご存知パルムドール。それに次ぐ準優勝に当たるのが、審査員グランプリ。さらにその次に来る、いわば銅メダルが審査員賞。今回はそんな審査員賞を2006年に受賞した、『Red Road』の感想を一つ。ところでカンヌで主要な賞を取った作品は流石に日本でもそれなりに公開されるんですが、審査員賞にかぎっては近年紹介されなくなってきているようです。具体的にはここ5年で8作品が審査員賞を取っていますが、一般公開されたのは2作品(『ペルセポリス』『渇き』)だけという状態(・∀・;

 さて、感想にいきましょう。本作の特徴は、主人公ジャッキーが防犯カメラのオペレーターであるということです。要は街中に置かれた防犯用の監視カメラの映像を、リアルタイムでチェックするという仕事ですね。監視室から小さなモニターを通して街中を観察するという設定のため、何度もカメラの映像がスクリーンに映し出されます。最近、ビデオ映像を使用するという手法の映画が増えてきましたが、防犯カメラというのはユニークで面白かったです(´∀`* また防犯カメラの映像を映画の進行と上手にからませている点も良かったと思いました。それによってカメラの映像が単なるギミックではなく、意味のあるものになったからです。

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 そのジャッキーが、ある日モニターの中に、二度と顔を見たくもないし、見ないだろうと思っていた人物が映っていることを発見します。そこから物語が始まるのですが、もったいぶたせた言い方をしている割に、相手の正体は比較的簡単に予想できてしまいます(。。; というのは、監督自身が意図的にヒントを散りばめているからなんですね。そこから監督が本作を、「奴は一体何者なのか?」を明らかにするミステリー作品にするつもりがなかったことが分かります。一部のサイトでは、普通に「あらすじ」で明らかにされちゃったりしているくらいです(汗) では、監督の意図は何を表現することにあるのでしょうか?

 それは、ジャッキーと謎の男・クライドの関係が分かったとき、そしてジャッキーが相手に対して最終的に取った行為をみれば、自ずと分かります。そのような意味で、本作はややミステリー的な手法を取りながらも、本質的には人間ドラマなのだと管理人は思いました。この部分に関しては、ネタバレをしたくないのでこのくらいにしておきます。ただこのテーマで映画を撮るのであれば、もう少し後半に時間をかけてゆっくり丁寧に描いた方が良かったのではないかと思いますが・・・。

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 とはいえ最後には、ジャッキーがそれまで取ってきた行動が理解できようになると思います。少なくとも管理人は、ジャッキーの立場に置かれたら確かに自分も彼女のように行動したかもしれないな、と考えてしまいました。説得されやすい人間ですね(・∀・; ただ、それはジャキーを演じたケイト・ディッキーの抑えた演技が生んだ説得力なのかもしれません。なんというか、薄幸そうな雰囲気が良かったです(笑)

 作品全体として見ると、長編第一作とは思えないほどしっかりと作りこまれている良作だと思います。もちろん、短編ではアカデミー賞の実績もあるのですが。とりあえず、ケン・ローチあたりを中心として、イギリス映画が好きだという方にとっては、見逃せない作品だと言わせて下さい(・ω・´グラスゴーが舞台となっており、あのお世辞にも綺麗とはいえない街並みの空気感、雰囲気がなんとも言えない魅力を作品に与えています。とくにタイトルにもなっている「Red Road」の街並みが印象的でした。

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本作の監督インタビューを和訳した「その2」はこちら!
http://planeta-cinema.at.webry.info/201004/article_4.html

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Red Road <2006/英> ★★★
Red Road 2006/113min/イギリス・デンマーク合作 監督 アンドレア・アーノルド「fish tank」 出演:ケイト・ディッキー  受賞:2006 カンヌ審査員特別賞他20受賞、7ノミネート IMDb評価:6.8/10  ...続きを見る
★Movies that make me...
2010/12/06 11:41

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