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zoom RSS 『ハッピー・ゴー・ラッキー』 マイク・リー監督 その1

<<   作成日時 : 2011/02/27 02:32   >>

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評価の高い新作『Another Year』の日本公開が決定したらしいマイク・リー監督の前作、『ハッピー・ゴー・ラッキー/Happy-Go-Lucky』を紹介します。ベルリン映画祭で銀熊賞(女優賞)を獲得した、どこまでも明るく陽気で笑える、楽しい作品です(・∀・

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『Happy-Go-Lucky』(2008)
映画祭上映タイトル『ハッピー・ゴー・ラッキー』

監督/脚本 マイク・リー
出演 サリー・ホーキンス…ポピー

製作 イギリス
受賞歴 2008年ベルリン国際映画祭 銀熊賞(女優賞):サリー・ホーキンス    
      2009年ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)
      2009年アカデミー賞 脚本賞ノミネート

◎あらすじ
 ポピーはとにかく陽気な小学校の教師。友人たちとお喋りしたり、車の運転を習ったり、フラメンコ教室へ行ってみたり、毎日をハイテンションで満喫している。もちろん、ときには真剣になることもあるけれど……彼女のユーモラスな日常を覗いてみませんか?

◎感想
 前回の『ハンガー』から一転して、今回はとにかく明るくて力を抜いて楽しめる作品、『ハッピー・ゴー・ラッキー』を紹介します(・∀・ 名匠マイク・リー監督のコメディ、サリー・ホーキンスのベルリン映画祭受賞など日本でも公開されそうな要素は多い作品なのですが、そろそろ取り上げてしまいます。

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 作品のタイトルである「Happy-Go-Lucky」とはこの一語で「楽観的・楽天的」という意味を表わす言葉だそうですが、主人公ポピーの性格を的確に言い表しています。もう、とにかく彼女は前向き(´∀` あまりのテンションの高さというか陽気さに、ちょっと気遅れしてしまいそうなくらい。本作は、そんなポピーの毎日を切り取っていきます。本当に普段の日常生活を切り取って話になるのは、ポピーくらいなものでしょう(笑)。

 彼女が過ごしている環境は、イギリスの30歳女性としては普通のものだと思います。それでも彼女の日常を見ていて面白いのは、彼女の性格と、彼女を取り巻くちょっと個性的な人々のためでしょうか。管理人がこの作品に引き込まれた場面として、序盤にあるポピーと友人たちのガールズトークが挙げられます。ポピーだけでなく、友人たちもこれまた強烈(´∀`; ハイテンションに下ネタを交えてのなんら生産性のない会話に、これは普通に笑って楽しめる映画だと確信しました(笑)。

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 会話といえば、マイク・リー監督はセリフを役者たちとその場で練っていくという演出法を用いていることで有名です。本作の会話はとにかくウィットにあふれていて、聞いていて「面白いこと言うなー」と感じてしまうセリフの応酬です。そのため飽きずに、ニヤニヤしながら映画を鑑賞できると思います。とくに個人的に好きだったやりとりは、妊娠している友人がポピーにも結婚をすすめる場面の次のような会話。

友人「子供は欲しくないの?35歳からは高齢出産になるんだから」
ポピー「まだ30になったばっかよ」
友人「5年しかないじゃない、プランを立てるべきだわ」
ポピー「5年計画?スターリンみたく?」

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 基本的にこういうノリで、車の運転を習ったり、トランポリン教室やらフラメンコ教室に行ったり、友達と飲み明かしたりするポピーの日常を描いて本作は進んでいきます。しかし、この作品のうまいところはポピーを単なる脳天気女性と描ききらないところ。勤めている小学校で、友達に暴力を振るうようになった子供を心配してポピーが上司に相談する場面があったりと、ちゃんと彼女の真剣な一面を見せてくれます。こういうシーンがあるだけで、ポピーという女性に深みが出るというか、リアルになると思いました。流石マイク・リー。また、ポピーについては、なんといっても彼女を演じたサリー・ホーキンスが素敵(・∀・ 迫真の演技とか、そういう種類の演技ではないけれども、陽気でノリの軽い感じのポピーを嫌味なく演じています。

 とはいえ、惜しい点も。それは、起承転結の転と結が弱い、あるいは終盤からラストにかけてが盛り上がらないという点です。一応ちょっとした出来事があるので盛り上げようとしているのかもしれませんが、やはり盛り上がっていない気がします。その理由は、本作がポピーの日常にあるエピソードを個々に描いており、一つの大きなストーリーが存在しないためでしょう。

 ですから、あまり終盤に感動などは求められませんし、そもそもそれを本作に求めるのがお門違いかもしれません。感動や教訓を引き出そうとしたり、この作品のテーマは何かと考えたりするよりも、リラックスして素直に楽しめばいい作品なのかなと思います。こう考えるなら、観ていて思わず笑ってしまう『ハッピー・ゴー・ラッキー』という作品は間違いなくいい映画です(´∀`

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 uk版DVDには、耳が不自由な方のための英語字幕が収録されています。聞き取りにくい英語ですが、字幕で確認しながら鑑賞すれば大意は把握できると思います。マイク・リーという素晴らしい監督の作品だけあって、安心して観ることのできる作品です。ぜひご鑑賞を。

本作の監督インタビューを和訳した「その2」はこちら!
http://planeta-cinema.at.webry.info/201103/article_1.html

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