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zoom RSS 『Leap Year/うるう年の秘め事』 カメラドール受賞作 その1

<<   作成日時 : 2011/06/12 01:13   >>

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昨年のカンヌ映画祭でカメラドールを受賞した『Leap Year』 を紹介します。今年のカンヌ映画祭にあわせようと思っていたのですが、時機を逸した感じでしょうか(・∀・; 大胆な性描写が議論を呼びつつも、カンヌや本国メキシコで評価されたのもうなずける、しっかりとした中身を持った作品です。

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『Leap Year』(2010)
映画祭題『うるう年の秘め事』/原題『Año bisiesto』
監督/脚本 Michael Rowe(マイケル・ロウ)
出演 Monica del Carmen(モニカ・デル・カルメン)…ラウラ
   グスタボ・サンチェス・パラ…アルトゥーロ
製作 メキシコ
受賞歴 2010年カンヌ国際映画祭 カメラドール
    2011年アリエル賞 主演女優賞&新人作品賞

◎あらすじ
 メキシコの都市で一人暮らしをしているラウラは、孤独を紛らわすためか、毎晩違う男性と関係を持つ生活を送っている。ある日、彼女はアルトゥーロという男性と出会い、彼はラウラの部屋を頻繁に訪れるようになる。
 そのラウラの部屋にはカレンダーがかけてあった。今年はうるう年。印がつけてある2月29日までの1ヶ月間、ラウラはどんな日々を過ごすのか。

◎感想
 最近よく取り上げている気もしますが、今回もカンヌ映画祭の新人監督賞であるカメラドールを受賞した作品を紹介します。本作『Leap Year』は、いやはや、きわどいけれどもなかなかの映画でした(・∀・;

 さて、この映画は、オープニングをのぞいて、すべてラウラの部屋で展開していきます。そこから分かる通り、この映画が捉えるのは、一人暮らしをしている孤独な女性ラウラが部屋の中で過ごす日常のみ。その日常の中でもメインとなるのが、化粧をして出かけては引っかけてきた男を部屋に連れ込んできて…という部分。はっきり言って性描写はかなり多めなので、苦手な方は注意。

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 しかし、勘違いして欲しくないのですが、この作品はなにも性描写が目的という映画ではありません。それらはあくまでもラウラを描く手段にすぎず、作品の本質は、都会で一人ぼっちで暮らす女性、都会で孤独に生きる人間についてなんらかのことを語ろうとするところにあると思います。その観点から見ると、後述するようになかなか洞察のある映画に思えてきます。

 そもそも、映画を見れば、彼女がそのような男性との一晩だけの関係を望んでいるのではないことが分かります。というのは、部屋の窓から彼女がいつも見ているのは、向かい側のアパートに住む比較的若いカップルと、庭で会話をしている老夫婦。一人ぼっちの彼女が求めているのは、やはり愛する人、愛してくれる人なのだと感じました。一方で、弟が部屋に遊びに来たりするとやはりラウラは嬉しそうに見えます。

 そんなラウラでしたが、ある日アルトゥーロという男性と出会います。それまでは、一晩しか関係が続かない男ばかりでしたが、彼は何度もラウラの部屋を訪ねてくるように。そこで当然ラウラとアルトゥーロの関係は、ラウラとこれまでの男たちとの関係とは違ったものになっていきます。なっていくんですが、どうなっていくのかは実際に見てのお楽しみに(笑)。

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 さて、性描写ばかりが目につくこの作品ですが(どんどんエスカレートしていきます:笑)、さきほど書いたように、作品の本質はそこにはないと思います。映画を見ていて気がついたのは、ラウラの日常の中でも本当に些細なことを観客に見せている点。彼女はフリーランスの仕事をしているのですが、仕事の電話のやりとりをしているところ、母親や弟からの電話にでたり、ご飯を作っていたり、化粧したり。はじめはこんな細々としたことを描く意味があるのかなと思いましたが、途中からはむしろここに意味があるのだと思うようになりました。

 どういうことかと言えば、この作品のテーマが孤独を描くことにあるとすれば、こういった些細な日常の描写がラウラの孤独さを強調している、あるいはそれ自体が孤独な人間の日常を描いたものとして意味を持つということです。そして、一人でいるラウラを見れば見るほど、ラウラの気持ちや、はじめは理解できなかった彼女が男を連れ込みまくる理由が実感を持って理解できるようになります。ラウラは心の底から、一緒にいてくれる誰かを探し求めているのだと思いました。それは彼女が孤独を深く味わっているせいなのであり、彼女ほど性的なものになるかは分かりませんが、私たちも一人ぼっちになったとしたら、なんらかの仕方で誰かを求めるのでしょう。作中で彼女がよく電話をかけているのも理解できる行動です。

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 そして最後にタイトルの『Leap Year』=「うるう年」。映画は2月のはじめから始まるのですが、ラウラの部屋にあるカレンダーの2月29日には印がついています。これにはどんな意味があるのか、彼女が2月29日をどう迎えるのか。カメラドールを受賞した本作、ぜひ鑑賞してみて下さい(´∀`* DVDはuk版が安くてオススメです。

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本作の監督インタビューを和訳した「その2」はこちら!
http://planeta-cinema.at.webry.info/201106/article_2.html


 あまり関係ないですが、エイミー・アダムス主演の同名ラブコメ映画があるみたいですね(・∀・ お間違えのないように。おそらく内容や雰囲気は正反対でしょう(笑)

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