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zoom RSS 【短編】『Wasp』 アンドレア・アーノルド監督

<<   作成日時 : 2012/07/12 00:59   >>

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前回アンドレア・アーノルド監督の最新作を紹介しましたが、それに関連してアカデミー賞短編作品賞を受賞した同監督の『Wasp』を取り上げたいと思います。監督が評価されるきっかけになった作品ですが、次作以降につながる力強さが感じられる一作です。作品本編、セリフの和訳、管理人の感想をどうぞ。

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『Wasp』(2003)
監督 アンドレア・アーノルド
製作 イギリス
受賞歴 2005年アカデミー賞 短編映画賞
    2005年サンダンス映画祭 短編映画賞

○あらすじ&本編
 ゾーイは4人の子供と暮らすシングルマザー。生活は困窮していて、子供たちに満足な食事も与えられていない。ある日彼女は、以前知り合いだったデイビッドに声をかけられる。ゾーイは彼に誘われて……

……と書いてみましたが、短編作品は実際に見ていただいた方が早いでしょう。本編はyoutubeにもある(【1】【2】)のですが、音声がずれているので以下のものを。ちょっとグレーな気もしますが(・∀・; ちなみに本作は管理人が持っている『フィッシュ・タンク』uk版DVDにも収録されていました。
 いつもの通り、セリフ邦訳と感想もあわせてどうぞ。ただし邦訳にあたって、聞き取れなかった部分を少し省略しています。ご了承ください。





○セリフ訳
 ウィンドウを二つ表示するなどして、動画を見ながらうまく利用してください。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

このクソ女!
誰にもウチの子は叩かせないわよ
蹴ってきたの
そっちが先に蹴ってきたじゃない
あたしのポテトチップスをとったの
ソーシャル・ワーカーを呼ぶわよ
あんたはブスだけど、ママはヴィクトリア・ベッカムに似てるわ
1・2・3

ケリー、ヴィクトリア・ベッカムはやめて
ママが言ったんじゃない
誰にも言わないで
フライドポテトが食べたい

ゾーイ、ゾーイじゃないか
ちょっと座ってて

ゾーイ、子供と何してたんだ
友達の子供なの、仕事に行ってて
土曜なのに?
それより、軍隊に入ったんじゃないの?
いや、今はトラックの仕事を探してる
君は?マークとは?
もう何年も会ってない
なら飲みに行かないか
そうね……
世話が終わったら
分かった、あとで迎えにくるよ
何時になるか分からないから
どこで会う?
「ファーマー」は?思い出がある
ビリヤードできるかい
またあとで

誰?
昔知り合いだったの
ベッカムに似てる
彼の名前知ってる?
デイビッドなの

ジョアン?私よ
誰に会ったと思う?
デイビッドなの
誘われたの、何年ぶりかで
お願いしたいんだけど
今夜
分かった
また今度話そう
(砂糖を渡している)
分けて、食べすぎないで

どこに行くの?
パブよ、子供もたくさんいるわよ
デイビッドに会うの?
そうだけど内緒よ
パブにはフライドポテトもあるの
ほら、ビリの人がおばかさんよ!

来たね
綺麗だよ
何か飲む?
えっと、「ブリーザー」を
デイビッド、お前の番だ
君はモダンな女性だから、自分で行ってくれるか
分かった
僕には「ラガー」を頼む

すいません
「ラガー」と「ブリーザー」
フライドポテトはある?
ないわ
じゃあポテトチップス
塩とビネガー味の二つ
それとコーラ
5ポンドよ
やっぱり「ブリーザー」はいらない
もう開けちゃったんだけど
お願い

ポテトチップスとコーラよ、分けて
フライドポテトは?
お店にないって
フライドポテトがいい
久しぶりなんだから、言うこと聞いて
ほら

ケリー、緊急事態以外は中に入ってこないでね

どうした?
べつに、ちょっと化粧を直してたの
綺麗だよ
よし、赤い球を狙って

(この部分の会話、聞きとれませんでしたm(_ _;)m)

君の部屋に行ってもいいかな
それはちょっと
誰かいるのかい
そうじゃないけど、
いつか説明する
僕も母と住んでるから
ならドライブでも
すぐ戻る

あらゾーイ
また子供は放ったらかし?
ソーシャル・ワーカーが来ても笑ってられるかしら

どうしたの?
カイがもっとポテトチップスが欲しいって
もうお金ないわ
もう帰らないと
ダメよ
もう少しここにいて、彼と話したいの

(車の中で)
ねぇ
ここにいたいんだけど

泣いてる
お腹が空いてるのよ
(ピザハット、ケンタッキー、マクドナルド♪)

カイを見て
ママ!ママ!
カイの口!

口の周りのは何?
スペアリブ、ケリーが拾ったの
どうして、そんなことしたの!
お腹が空いてたから
ちゃんと見ててって言ったでしょ!
ケリーも来て
ごめんね

送っていくよ
そうしたら話をしよう

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

○感想
 というわけで、『Wasp』でした(wasp=スズメバチ)。いきなり始まる取っ組み合いのケンカに呆然としつつ(笑)、最後まで観てみると、やはり良質の短編になっていると思います。

 まず良かったのは、物語の設定を含めた脚本。4人の子供を抱える若いシングルマザーというゾーイの設定が効いていて、彼女がデートにほいほい行ってしまうあたりから、子供たちは大丈夫なのかとハラハラさせられました。アーノルド監督自身の思いは分かりませんが、個人的にはゾーイに対して、若く「まだ遊びたい」母親の典型を見出しました。日本でも、子供を車の中に放置してパチンコをしていた母親のニュースが流れていましたっけ。

 とりわけ物語の中で印象的だったのは、子供たちに満足な食事を与えられていないことに関する描写。砂糖の袋を渡すあたりはちょっとショックでした。この状態でデートに行こうというのだから……。監督は、人間のエゴを現実的に提示していると感じました。

 また、本作においてすでに、長編デビュー作『Red Road』や『フィッシュ・タンク』で見られる、イギリスの豊かではない人々の生活を真正面から力強く映し出そうするアーノルド監督の作風が確立していたことにも気付きます。管理人はこういう作風が好きなので、次回作では監督がこの路線に再び戻ることを期待します。

 25分と短編にしては少し長めの作品ですが、ゾーイのこれから、子供たちの父親との関係、本作では描かれなかった日常など、個人的には長編としてまだまだ観たいと思わせられるクオリティの作品でした(・∀・

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