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zoom RSS 第64回ベルリン映画祭受賞結果&雑感

<<   作成日時 : 2014/02/16 23:10  

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昨夜、第64回ベルリン映画祭の結果発表が行われました。管理人もライブストリーミングで見ていたのですが、結果はなかなかのサプライズ。恥ずかしながら、星取の記事で予想まで書いてしまったので、実際の結果を書くとともに雑感を。

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まずはコンペティション部門の結果から。ちなみに管理人の予想は、「前回の記事」の末尾にあります(ほとんど外れているのは内緒)。

金熊賞:『Bai Ri Yan Huo(Black Coal, Thin Ice)』(Diao Yinan監督)
銀熊賞
 審査員グランプリ:『グランド・ブダペスト・ホテル』(ウェス・アンダーソン監督)
 監督賞:リチャード・リンクレイター(『Boyhood』)
 男優賞:リャオ・ファン(『Bai Ri Yan Huo(Black Coal, Thin Ice)』)
 女優賞:黒木華(『小さいおうち』)
 脚本賞:Dietrich Brüggemann, Anna Brüggemann(『Kreuzweg(Stations of the Cross)』)
 芸術貢献賞:ツォン・ジエンのシネマトグラフィーに対して(『Tui Na(Blind Message)』)
 アルフレッド・バウアー賞:『Aimer, boire et chanter(Life of Riley)』(アラン・レネ監督)

さて、この結果についてちょっとだけ雑感を。

・金熊賞
 これはちょっとしたサプライズだったようです。というのも、欧米の批評家は(なぜかドイツ紙の多くまで!)リンクレイター監督の『Boyhood』を金熊賞争いのトップランナーとみなしていたから。個人的にも、本作のようないわゆるサスペンスものが金熊賞を獲得することはないだろうと思っていました。とはいえ、自分としては、星取表で星4つをつけたように『Bai Ri Yan Huo(Black Coal, Thin Ice)』は『Kreuzweg(Stations of the Cross)』についで好きな作品だったので満足な結果、かな。こうした、ジャンルものではあるがよくできた作品に金熊賞を与えたことの意義は認められてしかるべきだし、審査員団はなかなかニクイ仕事をしたと思います。

・グランプリ
 完全にこの作品のことを失念していました。同じコメディでは『Kraftidioten(In Order of Disappearance)』も評判がよかったのですが(自分はこちらの方が好き)、審査員長はアメリカ人だし、ひとつだけコメディ作品を選ぶとすればこちらになるのかなという感じ。

・監督賞
 『Boyhood』には賞をあげなきゃいけないだろうということで、とりあえずここに落ち着けたということでしょうか。自分はこの作品をあまり評価していませんが、「このアイディアをよく実現しました」という努力賞的な意味合いが強い気がします。

・男優賞
 自分としては順当。

・女優賞
 おめでとうございます!

・脚本賞
 『Kreuzweg(Stations of the Cross)』が脚本賞だけで終わるというのは、ちょっと残念。この作品は一つでも受賞できれば御の字というレベルの作品ではなく、金熊賞を狙える出来だったので。

・芸術貢献賞
 確かにこの選択はありだなという印象。

・アルフレッド・バウアー賞
 レネはいつぞやのカンヌでも特別賞をもらっていたし、巨匠にとりあえず何かしらの賞を送っておこうという大人の対応でしょう。若手や新人監督の作品が多かったのだから、たとえば『'71』や『Jack』にあげた方がずっと意義深い賞の与え方になったと思います。

 今年のコンペは若手や新人の作品が多い一方で、脂の乗っている監督たちの作品がきわめて少なかった(レネと山田洋次では巨匠枠としては物足りない)という事実があります。もちろん、若手や新人の意欲的な作品を発掘することは映画祭の意義であると同時に責務であると思うので、このこと自体は歓迎されるべきでしょう。でも、実際に箱を開けてみると、そうした新人・若手監督の作品で一定の水準に達しているものは多くありませんでした。また、それなりにキャリアのある監督の作品にしても、出来の悪いものが少なくない。ベルリンでさえもコンペ作品を集めるのには相当苦労するのだなと実感しましたが(実際ここ数年のカンヌとベルリン・ヴェネチアのコンペ部門の格差はすごいし)、やはり若手や新人の作品であってもそれなりの作品をコンペに入れることが望まれます。

 他方で、いくつかの素晴らしい作品に出会えたことはやはりとても嬉しかった。個人的にイチオシの『Kreuzweg(Stations of the Cross)』、中国映画のこれからを感じた『Bai Ri Yan Huo(Black Coal, Thin Ice)』と『Wu Ren Qu(No Man’s Land)』(日本と中国作品だけで四つの賞をとりましたが、これは純然たる実力通りの結果でしょう)などがそうです。若い才能としても、『Kreuzweg(Stations of the Cross)』のDietrich Brüggemann監督はもちろん、『'71』のYann Demange監督など何人か名前を覚えておきたい監督がいました。

 コンペ部門以外ではおもにパノラマの作品を見たのですが、こちらはあまりいい映画と出会えることができませんでした。ただし、ツァイ・ミンリャン監督の『Xi You(Journey to the West)』は別です。ミンリャンはとんでもないところまで行ってしまった印象ですが、これは本当に素晴らしかった。今回のベルリンで一番好きな作品です。

 早いもので、ベルリン映画祭も今夜で終わり。とても楽しい10日間でした!

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